住宅ローン控除と固定資産税の罠

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住宅ローン控除と固定資産税の罠

「今年の住宅ローンの最大控除額は400万円!購入は今年中にご検討ください!!」などと広告の謳い文句(うたいもんく)をよく見ます。

 

この文面を一見すると、「住宅ローン控除で頑張れば400万円まで返還されそうだな」と思ってしまいがちです。

 

ですが、実際にあなたの年収から詳細に計算しておかないと、「こんなはずではなかった」と後悔することになります。

 

住宅ローンで還元される金額

 

実は、年収500万円ほどの人が住宅ローン控除で10年間に返還される合計金額は、200万円も還ってきません。実際には、170万円から200万円の間くらいになります。

 

これについては動画でも解説しています。

 

 

400万円もの金額が住宅ローン控除で返還される場合は、単純に考えて年収1,000万円クラス以上の人に限ります。ですが、年収1,000万円以上になる人は、日本国内でも3.8%しかいません。日本国内の総労働人口が約6300万人と言われていますから、約240万人です。

 

そのように考えると、さきほどの文面はとても興味を引くけれど、真実とはほど遠い文面であることが理解できます。

 

あなたが住宅を購入するときは、自分の年収からどれくらいの返還があるのか明確に計算してみることをおすすめします。

 

概算でわかる住宅ローン控除による返還金額

 

住宅ローン控除で返還される金額が簡単にわかる方法があります。それは、自分の給料明細を見るだけです。「所得税」が毎月どれくらい差し引かれているのかを見てください。

 

所得税の金額は残業代などで毎月変動しますから、3カ月分ほど確認してみると平均がわかります。

 

例えば、差し引かれている所得税が3カ月平均で5,000円だった場合、「5,000円×12カ月=6万円」になります。さらに、賞与(ボーナス)時に差し引かれている所得税も足してください。

 

1度のボーナスで差し引かれている金額が1万円で、年に2回支給されているのであれば、2万円をさきほどの金額に足してください。

 

計算すると「毎月分の所得税6万円+賞与時分の所得税2万円=1年間に差し引かれる所得税8万円」となります。

 

この数字を2倍した金額が、1年間に住宅ローン控除で返金されるあなたの数値になります。

 

つまり、「8万円×2倍=16万円」が住宅ローン控除で返還される金額になります。これを10年間受け取ることができるので、「16万円×10年間=160万円」が返還される全額になります。

 

なぜ、所得税で返還された金額を2倍にするのかというと、一昔前は「所得税10%、住民税(市県民税)5%」だったのですが、ある時を境に「所得税5%、住民税10%」に税法が変更されました。

 

このような変更をされてしまうと、変更前から住宅ローン控除を受けていた人たちは、返還される金額が半額になってしまいます。

 

税法の変更前の契約では、所得税に関しての返還だけを約束されていたためです。それを防ぐために、所得税で控除しきれなかった5%の税金分を住民税からも差し引くことに変更されたのです。そのため、所得税で差し引かれている税金分を2倍するのです。

 

ただ、年末調整で返還される金額は所得税分だけになりますので、8万円分の返還しかありません。

 

住民税分に関しては、翌年の6月ほどに会社を通して減税通知されます。あなたが1年間に徴収されている住民税が16万2,000円だったとすると、「16万2,000円-8万円=8万2,000円」になります。

 

毎月にすると「16万2,000円÷12カ月=1万3,500円」徴収されていた住民税が、「8万2,000円÷12カ月=約6,800円」に減額されるのです。

 

 固定資産税が半額の罠

 

住宅を購入するときに、もう1つ罠があります。それは、「固定資産税が半額になる」という話です。実際に固定資産税は、5階建て以上の住戸であれば5年間、3階建て以下であれば3年間固定資産税は約半額になります。

 

ただ、固定資産税と一緒に都市計画税も徴収されます。この都市計画税は半額にはなりません。例えば、6月頃に固定資産税の徴収表が送付されてきますが、減額前の合計が15万円だったとします。

 

固定資産税が半額になっても、徴収される税額合計は7万5,000円ではありません。9万8,000円くらいになります。内訳は「固定資産税13万円÷2+都市計画税3万3,000円=9万8,000円」という具合になっています。

 

あなたが住宅を購入するときには、以上の2点を理解したうえで購入に至れば、後々にショックを受けることはありません。

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篠田蔵之介

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